田村は、一週間前にインフルエンザに罹ったとかで、それ以来、学校をずっと休んでいた。
あのサッカーで県の強化選手にも選ばれている田村が一週間も学校を休むなんて。
今年のインフルエンザはそうとう極迪士尼美語 價格悪なようだ。
「お、おはよう・・・・・・」
「ん? どうした? 元気ないな。風邪か?」
「ち、違う!」
こいつにだけは、小箱のことバレたくないな。見つかったりしたら、すぐに面白がって、教室中に言いふらすのが確実。みんなに知られちまう。
日に焼けてはいるが、整った顔の田村、まじまじとボクの顔を見つめてから、なにか思いついたみたいだ。ポンと手を叩く。
「あ、あれか。昨日、チョコ、ひとつももらえなかったから、しょげてるんだ。可哀そうに・・・・・・プププ」

って、口を手で押さえて、バカにしたような目で見下ろしやがる。
く、くそっ~~!!
キッとにらんで、気が付いた。
そういえば、ボクの机の中には、あの小箱があったのだ!
おもわず、にんまりしてしまう。
田村にその顔を見られないように、横を向いた。
「あ、あぁ~あ、拗ねちゃって。まだ、子供なんだから」
田村は、あきれたように言って、隣の自分の席に座った。
それとなく横目で見ていると、自分の机の中をのぞいている。
「あ、ここにもあった。下駄箱に3こに、机の中に2買賣黃金こと。それに、昨日、千秋たちがわざわざ家までもってきてくれたのが3こで、全部で今年は8こか。ねぇ? 参っちゃうよね。毎年、毎年、たくさんチョコレートもらっちゃって」
自慢げに言いやがって!
「後でお返しあげなくちゃ! タダでさえ小遣い少なくてピンチなのに・・・・・・ ねぇ? なんなら、一個ぐらい佐藤にあげようか?」
ボクは頑なに田村に背を向け続けるのだった。

あの後、田村が散々ちょっかいをかけてきたけど、全部相手にしなかった。
ハァ~
しばらくして、ボクの後ろからため息が聞こえてきた。それから、
「佐藤、傷ついちゃった? ごめん」
すこし途方にくれた悲しげな声。それでもボクは背を向けたまま。
やがて、背後から、ゴトゴトとカバンの中をかき回す音が聞こえてきた。
そして、遠慮がちに背中がつつかれた。
「ちょっと、佐藤、こっち向いて」

無視! またからかわれるなんて、真っ平だ!
「お願いだから、こっち向いて。ね?」
なんか田村が気持ち悪い声を出して懇願してくる。しぶしぶ振り返ると、
「ほら、あげる。私からの分。昨日、休んでたから、一日遅れだけど・・・・・・」
え、なに?
思わず、田村をまじまじと見つめる。
田村、恥ずかしそうな様子で、かわいいリボンを結んだ小箱をボクの目の前に差し出していた。
「ほらっ、あげる。どうせ、昨日はだれからももらえなかったん願景村人生課程でしょ? 私がお義理で恵んであげるわ」

三が日の期間、参道の両側に並んでいた露店や屋台も、すでにあらかた撤去され、広々とした参道を歩いているのは、私と中島君だけ。
中島君は、お母さんの実家の方へ帰省していて、昨日Dream beauty pro 脫毛の夜、帰ってきた。だから、今日は二人で参拝にくることにした。
私にとっては今年の初詣で。中島君はどうなんだろう?
むこうで、初詣で済ませて来たのかな?
たぶん、そうだと思う。
でも、それでもいいの。わざわざ私の初詣でに一緒に付き合ってくれるのだから。

江戸時代に立てられたと伝えられている大きな門をくぐり、境内に入る。
あちこちに梅や松が植えられており、年末に降ってまだ消え残っている雪が、その根元に溜まっている。
「寒いね」
「うん、こっちは冷えるね」
「向こうはあたたかかったの?」
「ああ、向こうの方は太平洋側で、毎日、晴れてたよ」
「そうなんだぁ~ いいなぁ~」
どんよりと曇っている空を見上げる。曇り空、年末からずっとだ。
「でも、風がすげー冷たいんだ。すげー吹い覆新工程てるし」
「乾燥してるんだよね」
「そうそう、外出ると、すぐに頬とかカピカピだよ」
「ふふふ」
男の子の口から、頬がカピカピとかいう言葉を聞くなんて。ちょっと新鮮。

私たちは、拝殿の前に立ち、100円玉を財布から取り出して、賽銭箱に投げ込んだ。
――チャラン、チャリーン
乾いた音を立てて、硬貨が賽銭箱の中へ。
それから、上からぶら下がっている太い縄を振って鈴をカラコロと鳴らす。
まず、二礼して、かしわ手をチョンチョンと打つ。
――どうか、ダイエットが成功しますように、学校の成績が今年こそは上がりますように。部活で全国大会に出られますように。胸がもうすこし大きくなりますように。背が伸び種牙ますように。中島君といつまででもラブラブでいられますように。中島君が、私のことをずっと好きでいてくれますように。
思いつくままに、心の中で、いろいろなことを次から次へ神様にお願いする。

部室を出た私は、同じ部の友人たちに手を引かれて、会場へ向かった。
「ちょっと、これ、前が見えないよ」
「ふふふ、でしょ? もらったreenex 效果中でも、ちょっと大きすぎなのよねぇ~」
「そそ。だから、カボチャの女王様。ほら、上にティアラのってるでしょ?」
「・・・・・・おもっ」
「がんばれ、クイーン・パンプキン」
「もう、他人事だとおもって!」
私の抗議の声をあっさり無視して、二人は楽しそうに私の前をかけていく。
二人とも、顔をくりぬいた大きなカボチャをかぶっている。もちろん、私も。カボチャの下はみんなドレス姿。まるでカボチャの貴婦人って感じ。
今日は毎年恒例の生徒会主催のハロウィンパーティだ。そして、例年のようにパーティ参加者は仮装をしていなければ入場すらできない。だから、私たちはこんな格好をしている。
おかげで歩くのにすらも苦労するはめになっているのだけど・・・・・・
いっそのこと、こんなに大きいのだから、魔法で馬車にでもなって、私たちを会場まで運んでくれるといいのにね。

パーティ会場の体育館に到着。
すでに、パーティの参加者は大勢集まっており、それぞれに意匠をこらした仮装をしている。
あちらにはピーターパンがいるかとおもえば、こちらにはメイドさん(♂)。アニメキャラのコスプレの人もいるし、箒を片手にした魔女も。
すごく華やか。
でも、その中でも、本物のカボチャをくりぬいて、頭にかぶっているドレス姿の私たちは、目立っているようだった。何人もの人が私の近くで『すげぇ』なんて、感嘆のreenex 效果声を上げていたのが聞こえていたし。
でも、私は前がちゃんとは見えない。近所の農家からもらってきたカボチャのうち、一番大きなものを私はかぶっていて、その大きさのせいで、私の眼の位置は鼻の穴。小さな三角の形に切り取られた視界しか私にはない。
それと、私自身の鼻の頭こそ、歯の間から出ているけど、口元は完全に塞がれている。すこし息苦しい。
しかし、それならどうやって、私、パーティのお料理やジュースを口にすればいいんだろう?
仮装パーティだといっても、食べたり飲んだりするときには、これって脱いでも別にいいよね? 怒られないよね?

――わぁあああ~
不意に周囲の人たちが舞台のほうを見て、歓声を上げ始めたので、生徒会長が登場したのに気がついた。
開幕の挨拶を簡単にすませ、入り口で配っていたクラッカーを構えた。私たちもそれにならってシッポから生えているヒモを引く準備をする。
『それでは、生徒会主催、本年度ハロウィン・パーティ開幕です! ハッピーハロウィン!』
生徒会長の音頭で、みんなで一斉にクラッカーを引いた。
「「「ハッピーハロウィン!」」」

体育館に用意されたテーブルの上、料理が参加者たちに取り分けられる。
さっきから、BGMにクラシックの舞曲が流されているけど、みんなは友達や恋人とおしゃべりをしたり、さっきからおいしそうな匂いを漂わせている料理にばかり気をとられて、だれもダンスをしていない。
私もさっきからお腹がグーグー鳴りっぱなし。それに、肩に乗っかっているこの被り物は重いし、息苦しいし。
も、もういいよね? このカボチャ外してもいいよね?
なんて周囲を気にしてばかりだった。
と、不意に視界の隅を茶色くて丸く大きなものが横切った。カボチャ頭のreenex 效果人間だ。
同じ部の友達かと思って、そちらに手を振る。
たしかに振り返った姿は、確かに私と同じ、笑い顔をくりぬいたカボチャをかぶっている。でも、その下の衣装は・・・・・・王子様。

私の後ろでは、自分の机に体を投げ出して、盛大に連休が終わったことを嘆いている少女がいた。
「って、こら! だからって、ヒトのおさげ、引っ張らないでよ! 痛いじゃない」
抗議の声を上げながら振り返ると、
「でも、いつ見ても、夏実のおさげって、形も揃美麗華評價っているし、きれいだよねぇ」
「そ、そう? うふ」

「これ、編むの結構時間かかるんじゃない?」
「う~ん、そうでもないかな。中学からだし、もう慣れちゃった」
「へぇ~、すごいねぇ~ 私、小学校からずっと髪短かいから、ちょっと憧れちゃうんだよねぇ~」
「瑠美も伸ばせばいいのに? 結構、似あってると思うけど?」
「う~ん、そうかな?」
「そうだよ」
「あ、でも、やっぱ無理。私って、こういうの、うっとうしくなっちゃうタチだし」
「あぁ、まぁね。・・・・・・」
瑠美には悪いけど、そう聞いて妙に納得してしまうな。実際、かなりの面倒くさがりや。
「今度、うちに遊びにきたら、お姉ちゃんのウィッグつけてみる?」
「えっ? うん、いく!」

「ふふふ、じゃ、お姉ちゃんに借美麗華旅遊糾紛りておいてあげるね」
「わーい、やった!」
なんて、机に上半身を投げ出したまま、バンザイ。そして、また、すぐにぐてっとなった。
「けど、あーあ、ゴールデンウィーク終わっちゃったぁ~」

数学の授業が終わった。
振り返って、後ろで軽く寝息を立てている瑠美を揺り起こす。
「ほら、瑠美、授業終わったよ」
「むにゃ。もう、食べられないよ。ふにゃ」
「って、いつまで寝ぼけてるのよ。お弁当の時間だよ」
途端に、体を起こして、ピシッ! 私に向かって敬礼までして。
「本官、ただいまお腹が空いております。お腹と背中がくっつきそうであります!」

まだまだ、敬礼継続。額に当てた手がプルプル・・・・・・
「えっと、もしかして、まだ寝ぼけてる?」
「えー、んなわけないじゃん!」
そういいながら、敬礼を解いて、机の横にか美麗華評價けていたカバンを持ち上げて、中からお弁当の巾着を取り出そうとするし。

先日、駅前でばったりあった裕香の隣には、新しい彼氏が連れ添っていた。この春から付き合い始めたばかりらしい。
私たち仲良しグループの中で唯一、高校の三年間ずっと彼氏がいた裕香のことだから、彼氏と一緒だったことには驚かなかったけど、でも、進学してすぐのこPretty Renew 代理人の時期に、すでに新しい彼氏がいるなんて・・・・・・
正直、唖然とした。

卒業式のまさにその日、私は武秋に告白された。生まれて初めての告白。緊張したし、びっくりもした。
春休みのうちにデートの真似事もしたし、手をつないだりもした。けど、キス以上に踏み込む勇気がお互いなくて、結局それだけで終わった。
そうこうするうちに、武秋が東京へ引っ越しする日がやってきて、私は新幹線のホームまで見送りにいった。
それからも何度かメールや電話を交わして、お互いの近況を報告しあい、そのうちに気が付いた。私自身、武秋のことを本気で好きかどうかキチンと理解していないって。
二人の距離が物理的に離れ、会えなくなっても、別に寂しいとも感じていない。

武秋のことを、武秋の声を、武秋の手のぬくもりを恋しいともPretty Renew 代理人思っていない。
夢の中にあの真っ白い歯の光る笑顔が現れなくても、そんなもんだとさえ思っている。
私、本当に武秋のことが好きなの?
単に生まれて初めて告白された相手だから恋人気分を楽しんでいるだけじゃないの?
相手は武秋でなくても、本当はだれでもよかったんじゃないの?
私、すごく失礼なことを考えている。武秋に申し訳ないと感じている。

でも、それ以上に、武秋自身も、私のことを実はそんなには想っていないじゃないかって疑っていて。
だって、メールをやりとりしても、電話で会話してても、とてもあっさりしているように感じるのだから。
もしかしたら、あの卒業式の告白も、遊び半分の気分でじゃなかったのかな?
私と真面目に恋愛する気がなかったんじゃ?
だからこそ、私たちは手を握る以上のことができなかった。
それなら、二人が離れ離れになって、それでも、いつまでも恋人Pretty Renew 代理人として武秋のことを私に縛りつけるなんて、武秋にとっても迷惑なんじゃないのかな?

< 2016年08>
S M T W T F S
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
カテゴリ
最近のコメント
QRコード
QRCODE
インフォメーション
長野県・信州ブログコミュニティサイトナガブロ
ログイン

ホームページ制作 長野市 松本市-Web8

アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 0人
プロフィール
言葉であります